私たちは、全国がんセンター協議会、
全がん協という、がん治療を専門とする全国32病院の治療成績を集計する研究グループです。
全がん協では、1970年代から30年以上、各病院内でがんの統計(院内がん登録)を記録してきました。
そして、がんの治療成績、つまり患者さんの生存率を集計してきました。

今回、当サイトで公開するのは、この生存率の結果です。

生存率のデータを見ていただく時に、いくつかご理解いただきたいことがあります。

  1. 生存率のデータは、たくさんのがん患者さんの平均的な数字です。
    いわば確率として推測するものであり、一人ひとりの患者さんの余命を決定づける数字ではありません。

  2. この生存率は、日本のデータとしては最も新しいものですが、それでも10年以上前にがんにかかった方のデータも含まれます。
    ある程度の年数を経ないと、がん統計は結果が出ないためです。
    ですから、現在は医療の進歩により、この生存率の数字よりさらに治療成績は向上していると考えてください。

  3. 生存率は、何万人というがん患者さんの生と死の結果わかった数字です。
    ご覧になる方の受けとめ方によっては、生きる力になることもあるでしょうが、逆にその意欲を失くしてしまわれることもあるかもしれません。
    おひとりおひとりが、そのことを心に刻んだうえでご覧ください。
本研究は国立がん研究センター研究開発費によって実施された研究です。